リモート アクセスとリモート サポートの違い
個人や組織は、今いる場所で共同作業を行い、生産的で、グローバルなビジネスを行うために、稼働状態を維持し、つながっている必要があります。最新のテクノロジーにより、通勤をなくし、リモートで働き、すぐに顧客や従業員をサポートすることが可能になりました。
リモートで働けることは、顧客、従業員、組織のすべてに以下のような影響を与えます。
- 顧客は対象となるものをサポートに持って行かなく必要がなく、技術者に来てもらう必要もないことを高く評価しています。すぐに問題に対処してもらえると顧客の満足度は高まります。
- 従業員は、すぐにアクセスできるサポート ライフ ラインなど、必要なものがすべて揃っていると生産性が高まります。
- 組織は、幸せな顧客や従業員の生産性と満足度の向上から恩恵を受けます。また、従業員の勤務の半分をリモートにすると、従業員当たり平均 11,000 ドルを節約できます。
- また、考慮すべき環境的な影響があります。Global Workforce Analytics では勤務週間の半分をリモート ワークにするだけで、温室効果ガスの排出量を毎年 5,400 万トン削減できると試算しています。
これは一時的な傾向ではありません。新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、2020 年に短期間でリモート ワークを始めて以来、どこからでも仕事ができることは、パンデミックが収まった後も長期的なニュー ノーマルになるでしょう。リモート アクセスおよびリモート サポートを可能にするテクノロジーを備えることは、これまでにないほど重要です。そこで、リモート アクセス ソフトウェアとリモート サポート ソフトウェアが必要になってくるのです。
リモート アクセスとはリモート アクセス制御とは
リモートアクセスは、デバイス、ネットワーク、あるいはシステムに接続し、どこからでも制御する機能です。これには以下のように 2 つの側面があります。
- エンド ユーザー
従業員か顧客かに関わらず、個人がリモート アクセス ソフトウェアを使用して、リモート コンピュータに接続し、デバイスから離れているときにファイルを取得できます。また、ヘルプが必要なときに技術者からの技術サポートを受けます。
- サポート チーム
この場合、リモート アクセスはリモート サポートを有効にします。IT プロフェッショナルや顧客サービス担当者、MSP は、顧客や従業員がコンピュータ、モバイル デバイス、あるいはその他の設備についてのヘルプが必要なときに、サポートを提供する目的でリモート アクセスを使用します。
今日のハイパーコネクテッドな世界において、エンド ユーザーは必要なものにいつでもリモートでアクセスでき、サポート チームが必要な場所で問題に素早く対応し、解決できることを高く評価しています。ですがテクノロジーが思い通りに動かないと、すぐに不満が溜まってしまいます。すばらしいリモート アクセス機能を提供するソリューションにより、カスタマー エクスペリエンス (CX) と従業員エクスペリエンス (EX) を向上させることができます。
エンド ユーザーは一般的に、インターネット経由で他のコンピュータにリモートでアクセスする方法を知りたいので、まずはエンド ユーザーの視点からリモート アクセスについて説明します。それから、サポート チームの視点について詳しく説明します。
エンド ユーザーがリモート アクセスを利用する 2 つの主な理由は以下のとおりです。
- リモート ワークと共同作業を可能にするため
在宅勤務中や出張中に、エンド ユーザーは普段オフィスで使用しているツールやリソースにアクセスする必要があるかもしれません。
クラウド ストレージはリモート アクセスの一例ですが、エンド ユーザーはクラウドに保存されていないリモート コンピュータのファイルにアクセスする必要がある可能性もあります。率直に言うと、すべてをクラウドに保存しない人はたくさんいます。リモート コンピュータ アクセス ( GoToMyPC や LogMeIn Pro など) を使用すると、エンド ユーザーは他のコンピュータ上にあるファイルを取得できます。
またエンド ユーザーは、オフィスから離れているときにアプリケーションを実行するために、リモート コンピュータ アクセスが必要になる場合もあるかもしれません。例えば支社がある会社では、オンサイト デスクトップにのみ展開されている特定のアプリケーションを使用しているかもしれません。従業員が在宅勤務中や出張中に、タスクを完了するためにリモートでアプリケーションを実行する必要がある場合もあるでしょう。
リモート アクセスには、オンライン ミーティング ソリューション (GoToMeetingなど) を使用したリモートでの対面コミュニケーションによるチームの共同作業へのアクセスが含まれる場合もあります。
または、エンド ユーザーが他のコンピュータにはないけれども、他のサーバーにはあるファイル、ネットワーク、システム、あるいはデータベースへのアクセスが必要な場合があるかもしれません。リモート アクセス用の一般的なツールは、仮想プライベート ネットワーク (VPN) になります。これはプライベート ネットワークをパブリック接続に拡張したもので、ユーザーは会社のシステムにアクセスできます。またデータの送受信はインターネット経由よりも安全です。
- リモート サポートを受けるため
この場合、エンド ユーザーはリモートアクセスを受ける側で、サポート担当者がエンド ユーザーのコンピュータやモバイル デバイスに接続します。
一般的なものはアドホック サポート セッションで、顧客または従業員に、電子メールの送信や受信ができないというような問題が発生する場合です。顧客や従業員は、問題のトラブルシューティングと解決のためにデバイスを制御できるサポート技術者に問い合わせます。エンド ユーザーは、安心して担当者の作業の様子を見ることができます。
エンド ユーザーにとって最高のリモート サポート エクスペリエンスは、迅速でストレスがないことであり、それがサポートを提供する会社のカスタマー エクスペリエンスと従業員エクスペリエンスの向上につながります。
有人のリモート アクセスと無人のリモート アクセスの違い
有人のリモートアクセスと無人のリモートアクセスの違いについて、もう少し詳しく説明します。違いは、セッションの向こう側に誰かがいるかどうかです。
- 有人のリモート アクセスは 1 対 1 で行われる技術者 / 担当者とエンド ユーザー間のリアルタイム サポートです。サポートあるいは顧客サービスの担当者 (顧客向け) または IT ヘルプ デスク エージェント (従業員向け) が問題をトラブルシューティングし、解決をするときに、エンド ユーザーはサポート対象のデバイスを使用しています。エンド ユーザーのデバイスに事前にインストールされたソフトウェアは必要ありません。これは、エンド ユーザーがすぐにヘルプが必要なときに役立ちます。
- 無人のリモートアクセスは、ユーザーがリモート デバイス上にいる必要はありません。担当者が問題を単一のサポート セッションでは解決できない場合や従業員や顧客のダウンタイムを最小限に抑えたい場合、無人のリモート アクセスを設定した後に、エンド ユーザーがいなくても、デバイスに再度アクセスすることができます。

Rescue のような堅牢なリモート サポート ツールでは、どちらのオプションも提供しており、エンド ユーザーとって最も都合が良いときにサポートする柔軟性をチームに提供します。
リモート サポートとはリモート コンピュータ サポートとは
リモート アクセスは、リモート デバイスに接続する機能です。一方で、リモート サポートは、技術的な問題のトラブルシューティングと解決という特定の目的でリモート アクセス接続が確立された場合に、技術サポートを提供します。リモート サポートには、PC と Mac 向けのリモート コンピュータ サポートと iOS、Android、Windows のスマートフォンやタブレット向けのリモート モバイル サポートが含まれます。
リモート サポート テクノロジーが普及する前は、ヘルプ デスクとコール センターでは電話や電子メール、チャットを使用して顧客サポートを提供していました。エンド ユーザーは問題を説明して、技術者は何が起こっているのかを把握しようとし、そして顧客は可能性のある対策の具体的な手順を実行します。ですがやり取りは時間がかかり、エンド ユーザーと技術者のどちらにとってもストレスに感じるものでした。
そのすべてはリモート サポート ソフトウェアを使用することで変わりました。顧客のデバイスにリモート アクセス接続を設定する権限を顧客が技術者に与えられるようになったことで、リモート サポート ソフトウェアによりサポート プロセスは大幅に加速し、サポート プロセスへの不満は軽減しました。
リモート サポート ソフトウェアによって技術者は、ユーザーに何も頼むことなく、リモート デバイスの閲覧、制御、診断ができます。ファイルの転送、設定の構成、問題のトラブルシューティング、問題の解決は技術者自身で実行が可能です。
技術者が問題を解決している間、顧客や従業員はリラックスしていられるので、顧客や従業員のエクスペリエンスが向上しているのは明白です。また、技術者のエクスペリエンスも向上しています。特に適切なリモート サポート プラットフォームにより技術者の仕事は簡素化されました。一時的にデバイスを制御することによって、担当者はまるでデスクの前に座っているかのように作業ができるので、作業速度が上がり、生産性が向上します。リモート サポート ソフトウェアは、担当者の生産性の向上だけでなく、顧客や従業員の立場のエンド ユーザー向けには、全体的なエクスペリエンスの向上に役立ちます。
サポート チームは、いくつかの技術をリモート サポートに使います。サポート チームは Rescue のようなアドホック リモート サポート ソリューションを使用して、顧客や従業員のデバイスにアクセスできます。LogMeIn Central のようなリモート コンピュータ管理ソフトウェアを利用して、エンド ユーザーがいないときでも、リモート アクセスを確立し、システムを最新の状態に維持して定型的なタスクを自動化できます。また、Rescue Live Lens のようなカメラ共有ソリューションなら、物理的な設備とスペースのサポートをリモートで実行できます。
有人のリモート サポートと無人のリモート サポートの違い
有人、無人のリモート アクセスと同様に (実際のところ「アクセス」と「サポート」という用語は多くの場合、同じ意味で使用されます) 有人と無人の違いは、リモート サポート セッションの向こう側に誰かがいるかどうかです。両方を実行する機能は、顧客と従業員が必要とする可能性がある幅広いサポート シナリオに対応します
- 有人のリモート サポートとは、サポート セッションの進行中にエンド ユーザーがいるということです。エンド ユーザーは技術的な問題が発生した場合、アドホック サポート セッションを開始するサポート チームに問い合わせができます。これは、デスクトップ、ラップトップ、スマートフォン、タブレットなどの接続されたデバイスの問題をユーザー自身が解決できるようにするためのもので、担当者はデバイスにリモートでアクセスし、制御することができます。あるいは、接続されていない、担当者がリモート アクセス接続を使用してデバイスを制御できないような、物理的な設備やスペースの問題の解決に役立つ場合もあります。この場合、担当者はエンド ユーザー (技術的知識がないことが多い) の問題についての説明に頼る代わりに、エンド ユーザーのモバイル デバイスのカメラにアクセスして物理的な設備を確認できます。
- 無人のリモート サポートとは、サポート セッションの進行中にエンド ユーザーがいないということです。これにより、担当者は就業時間外やエンド ユーザーのダウンタイム時にサポートを提供できるので、エンド ユーザーがいなくても定期メンテナンスの自動化やソフトウェアのインストールと更新が実行できます。またこれによりエンド ユーザーの 1 日を中断させずに済みます。
リモート アシスタンスとリモート デスクトップ アクセスの仕組みと違い
「リモート アクセス」という用語は、たくさんの分野を網羅し、さまざまな呼び方があります。リモート アシスタンスとリモート デスクトップの違いリモート デスクトップ アクセス (またはリモート コンピュータ アクセス) とリモート アシスタンスは、基本的にどちらも「リモート アクセス」の同義語ですが、特にアクセスおよびサポートされているものを指します。
- リモート デスクトップ アクセスは特にコンピュータを指し、PC や Mac がアクセスされているものになります。リモート デスクトップとリモート デスクトップ接続、またはリモート デスクトップ アプリとリモート デスクトップ接続の違いは何だろうと思うかもしれませんが、すべては同じものです。簡単に言えば、どこからでも PC や Mac にアクセスできるということです。
- リモート アシスタンスはより広い範囲をカバーしています。担当者はさまざまな方法で多くのデバイスへのリモート アシスタンスを顧客に提供できます。リモート アシスタンスは接続されたデバイス (Rescue リモート サポートを使用したデスクトップやモバイル デバイスなど)、接続されていないデバイス (Rescue Live Lens カメラ共有を使用した設備やプリンター)、Web サポート (Rescue Live Guide コブラウズを使用したサブスクリプションの更新やオンライン フォームの完了) に対応します。リモート アシスタンスは、リモート閲覧、リモート制御、ファイル共有、カメラ共有、コブラウズなどのさまざまなアシスタンスを提供します。
リモート アシスタンスは技術サポートに限定されません。顧客サービス チームは、さまざまな方法でリモート アシスタンスを提供できます。これにはコブラウズを使用して顧客のデジタル エクスペリエンスをサポートしたり、カメラ共有を使用して保証についてのサポートや製品の実演をしたりすることが含まれます。組織はこれらの視覚的なサポートによって、離れた場所からコンシェルジュ レベルの カスタマー エクスペリエンスを提供できます。
リモート ネットワークとは
リモート ネットワークは基本的にはリモート アクセスの同義語ですが、少し違いがあります。多くの場合、リモート ネットワークは特にリモート アシスタンスを可能にする VPN を指します。
リモート接続とは
リモート接続は、特にリモート アクセス セッションに接続するアクションを指します。どのリモート接続もセキュアであるべきです。リモート サポート セッションを顧客や従業員に提供している組織やリモート アクセス ソフトウェアのプロバイダであればなおさらです。すべての接続は AES 256 ビット暗号化を使用した TLS 1.2 トランスポート セキュリティを含む、金融機関が使用しているセキュリティと同じレベルであるべきです。